いきもの

ホシガラス

星鴉

全身黒みの強い褐色ですが、頬から胸・背中は白い斑点に覆われていることから「ホシガラス」と名付けられました。「ガァー ガァー」という鳴き声は大きく、しわがれています。高亜高山帯の針葉樹林やハイマツ帯に生息し、ハイマツの実などを器用に食べます。また、集めた実を岩陰に隠す「貯食」と呼ばれる行動もします。この隠されたまま残った実が発芽し、「再造林」されることもあります。岳鴉(だけがらす)とも呼ばれ、登山者に愛されており、いろいろな団体の名前に採用されています。

科名

カラス科

全長

35cm

渡り区分

留鳥
日本の中の同じ地域に一年を通して生活し、繁殖(子育て)などをする。夏鳥や冬鳥、漂鳥のように季節的な移動を行わない鳥。

分布

日本国内では北海道・本州・四国などの森林・高山に分布


ビンズイ

便追、木鷚

大きさはスズメと同じか、少し大きいくらい。眉のように白い線が入り、目頭と目尻にはアイラインのように茶色の線があります。体の上側は褐色、お腹は白く縦縞模様で、耳羽の後ろに白い斑点が入ります。多くの小鳥は両足をそろえてピョンピョンと跳ねるように移動しますが、セキレイ科の鳥ですので、木の上でも地面でも、両足を交互に出してトコトコと歩きます。きれいな声で、「ビンビンツィーツィー」と早口でさえずります。

科名

セキレイ科

全長

15.5cm

渡り区分

冬鳥/漂鳥
北海道のビンズイは「冬鳥」となって本州以南へ。本州の標高の高い場所で繁殖していたビンズイは「漂鳥」となって暖かい場所へ移動。

分布

日本国内では北海道・本州・四国などの森林・高山に分布


ホンドオコジョ

別名ヤマイタチ、クダギツネ

「ヤマイタチ」「クダギツネ」また「山の妖精」とも呼ばれます。ふわふわした毛におおわれ愛らしい顔をしていて、夏は背中や頭が茶色でお腹側が白く尾の先は黒、冬は全体が白く尾の先だけ黒くなります。とてもかわいい姿のわりには気が強く、自分より大きいウサギを襲うこともあります。広いなわばりを持つのですが、道路建設によりなわばりが分断されたりなど生息条件が悪化して個体数が減少し、環境省では準絶滅危惧種に指定されています。

科名

イタチ科

全長

頭胴長オス180~200mm、メス140~170mm。
尾長オス40~60mm、メス70m

分布

本州北部に生息し、標高が高く、比較的岩場が多い地域に生息。しかし分布域はせまいと考えられる。


クロサンショウウオ

黒山椒魚

暗褐色の体で、尾は長くてタテに平たい形をしています。湿地など水の流れがないところに産卵し、ふ化したての見た目はおたまじゃくしですが、幼体のには長いエラ(バランサー)が生えています。環境省のレッドデータブックでは準絶滅危惧に指定されています。

科名

サンショウウオ科

全長

約15cm

分布

日本固有種で東北、北関東、北陸、佐渡など東日本に分布する。


ルリボシヤンマ

瑠璃星蜻蜒

体が大きく、黒字に黄緑色の2本のライン。目や腰にブルーの点々が入る、美しいヤンマ。トンボには色々な種類があり、その中のひとつがヤンマですが、概ね大型のトンボがヤンマ科であることが多いです。羽化するまでおよそ2年かかり、似ているトンボに「オオルリボシヤンマ」がいます。

科名

ヤンマ科

全長

75~85mm

分布

北海道、本州、四国、択捉島、国後島、利尻島、佐渡島、対馬などの山岳地に生息。西日本では局地的に生息。


カオジロトンボ

顔白蜻蛉

小柄な体は全身黒く、オスは赤、メスは黄色が部分的に入り、顔は白とモダンなカラーリングで、名前は顔の白色からつけられています。オスは成熟すると水辺の植物の上などに縄張りをつくり、周囲を巡回します。

科名

トンボ科カオジロトンボ属

全長

オスは全長32~39mm、腹長20~26mm、後翅長25~30mm、
メスは全長31~38mm、腹長20~26mm、後翅長24~30mm

分布

北海道から本州中部にかけて分布。DNA解析で、北海道から青森県にかけて分布する個体群と本州中部の個体群との間に若干の差異が確認。


アオイトトンボ

青糸蜻蛉

メタリックなブルーの瞳が美しいトンボです。全長は全長38~43mm。イトトンボは翅を開いてとまりますが、アオイトトンボやオオアオイトトンボは翅を開いてとまるという特徴があります。成熟するにつれ胸部が青白い粉をおびてきます。メスは白粉をおびないのがほとんどですが、一部地域では白粉をおびるものもあるそうです。

科名

アオイトトンボ科アオイトトンボ属

全長

38~43mm

分布

北海道から九州に分布